・空気清浄機の原理
空気清浄機は筐体、フィルタ、送風機(送風ファン)などで構成されています。本体内に設けたファンにより強制的に室内空気を吸い込み、フィルタを通して空気中の汚染物質の除去を行うものです。
空気清浄機は「部屋の空気」をきれいにするものであり、実際の「換気」とは異なります。特に空気清浄機では一酸化炭素の除去は行えないため、燃焼器具などと併用している時でも定期的な換気が必要になります。
空気清浄機の汚染物質の除去方式は表に示すように、おおよそ7種類にわけられます。この中でもファンを内蔵しない電子式は静電気力だけで浮遊粉じんを捕集するため、空気清浄機の近くでしかその効果を発揮しません。また、室内汚染物質には粉じんの他に、臭気やガス成分も多く存在しています。ガス成分の除去を目的とした場合には、活性炭などの吸着剤を用いる必要があるため、電子式では除去する事が難しいとされています。
このように、空気清浄機と一言で言い表してもその内容は様々です。部屋が大きい場合には大風量のファン搭載したものを選定する必要があります。また、除去しようとする物質や目的に合わせて機器を選定する必要があります。
・効率の良い空気清浄機の設置位置は?
空気清浄機は室内の空気を強制的に吸込、汚染物質の除去を行うものです。そのため、室内の空気の流れがとても重要になります。
例えば、図のように室内に棚等の遮蔽物がある場合、空気清浄機が生み出す気流が室内全体に行き渡らず、遮蔽物の裏側の空気はよどんでしまいます。この場所の空気は、空気清浄機へと効率よく運ばれないため、汚染物質の濃度が高くなってしまいます。また、背の高い棚だけではなく、ソファーやテーブルなどの家具でも空気清浄機が生み出す気流の死角となる部分の汚れは取ることができません。
空気清浄機を効率良く使用するためには、室内の空気の流れをスムーズにすることが重要です。特に、空気の吸込口、吹出方向に、気流の妨げとなるモノを置かないようにすることが大事です。